こんばんは!畳の良さを伝え続ける畳バカ三代目福田 隆です(^^)
毎年の恒例行事、山口県山陽小野田市にある荒川製畳所さんで行われる手製の畳床製作(手床)の研修に参加してきました。
畳床とは、畳の中身、いわゆる土台部分の事です。現在、稲藁を使った畳床は機械で作られたものですが、この研修ではそれを全て手作業で行ないます。
そして荒川さんは、私が職人として色んな事を学ぶきっかけを作っていただいた、本当にお世話になっている方のお一人です。
さて、この手床製作、今ではその作り方を知っている人が非常に少なくなってしまった、大変貴重で重要な技術です。これが途絶えてしまうと、文化財等に入っている畳の復元も出来なくなってしまいます。これもしっかりと後世に遺していなないといけないものです。
今回はそんな手床の中でも高級品である、掛け縫いと言われる手床の製作でした。
この掛け縫いですが、現在の稲藁を使った機械製の畳床の原型と言われているものです。
全部縫い終えた後、縫った糸を締め上げる作業があるのですが、これがまた大変です。冬でも1枚、1枚と上着を脱いでいき、最後には裸…にはなりませんが(笑)、Tシャツ1枚で汗をびっしょりかきながら締め上げていきます。締め上げる時に足で縫糸を踏みながらするのですが、この時の衝撃がなかなかで、私は打撲でもないのに、膝の内側に青痣が出来るくらいです(^◇^;)そのくらい大変な作業なんですが、しっかりと締め上げないと、指定された厚みで均一に仕上がりません。最後の締めの作業(真締めと言います)で気を使うところです。
このように昔から伝っていて、尚且つ途絶えそうになっている技術を学べる機会はそうそうありませんので、このような経験をさせていただいている事は、本当に貴重でありがたい事です。これをまた若い次の世代へしっかり遺せるように、より一層精進いたします。
それではまた。