こんばんは!畳の良さを伝え続ける畳バカ三代目福田 隆です(^^)
8月の末に、青表や琉球表と呼ばれる畳表の原料となる七島藺(カヤツリグサ)の刈り取り体験をしてきました。普通のい草の刈り取りとどう違うのか、興味津々でした。
結果からお話しすると、大変過ぎでした( ̄。 ̄;)
い草の場合、ある程度機械化がされているのですが(それでも人手は足りてません)、七島藺はそのほとんどが手作業で行われいます。
例えば夕方5時過ぎからの刈り取りは鎌を使って手で刈り取ります。やはり手で刈り取りをするためスピードは遅く、また中腰での作業は腰に一層の負担を与えます。
そしてその刈り取りが終わるのが夜9時前後。それでも刈り足らない場合は早朝6時からまた刈り取りと、本当に大変です。
もちろん刈り取りばかりではありません。
その間にも刈り取った七島藺を選別→選別が終わった物を割く→割いた物を乾燥器に詰める等1日フルに働いても時間が足りないと思えるような内容でした。
刈り取りの様子です。
暗くなると発電機を動かし、ライトを付けての作業となります。
私も刈り取りのお手伝い。手伝っているのか邪魔しているのか・・・(°°;)
後ろの二人は後から合流した長崎市の八木畳店さんとたいら畳店さんです。
一応ドヤ顔も笑
刈り取ってきた七島藺を選別後に割る作業です。機械化されている2つの工程の1つです。
七島藺は別名三角藺とも呼ばれています。このような形をしているからなのですが、このままだと畳表に出来ないため、割く作業が必要となります。
昔はピアノ線で割いてたというお話もお伺いしました。
割いた七島藺を整えてから、後ろの乾燥機に並べます。乾燥機が機械化された2つ目です。
きれいに並べないと乾燥ムラや、温風で吹き飛んでしまうそうで、これも気が抜けない作業となります。
が、たまに遊んでみたり笑
乾燥機が作動した後も、夜間に確認に来たりと気が休まる時間が無い印象でした。
乾燥進むとこんなに色が変わるんですよ!
乾燥した後は束ねて袋詰めし、空気を抜く作業をします。乾燥後の七島藺はとても湿気を吸うそうで、その対策のためだそうです。
現在、七島藺を生産されている農家さんは6名しかいらっしゃらず、このままだといずれ無くなってしまう恐れがあります。
無くなってしまうと、もう元には戻せません。
2泊3日という短い研修でしたが、身をもってこの大変な刈り取りを体験することが出来たのは、本当に良い経験となりましたし、
またこういうことをお客様にはもちろん、畳屋さんにも話をしていかなければならいと強く感じました。
畳という日本独特の伝統的な文化を遺すために、これからもがんばっていきます!
それではまた。